日本臨床医学リスクマネジメント学会 Japan Society of Risk Management for Clinical Medicine

2019(令和元)年度医療安全セミナー(医療安全管理者養成研修)

 

〇参加者アンケート

 

 

 

〇ご感想(ご参加くださった方のご寄稿)

 

帝京大学附属病院高度救命救急センター/脳神経外科 助手 朝見正宏先生 より

 

『日本臨床医学リスクマネジメント学会・医療安全管理者養成研修に参加して』

 

 医療安全管理者養成講習会を受講するにあたり、医療安全管理実務者標準テキストに目を通しますと、まず目次の時点でその多様性に圧倒されました。

 

 読み進めていくにあたり、病院内医療安全管理システム(大規模病院・中小規模病院)はもちろんのこと、レジリエンス・エンジリアニングやKYT、FMEAなど慣れない概念・用語ばかりでこれらはチーム医療の概念から始まり、心理学、法学、倫理学、工学、経営学など医学以外の分野からの知識を含んでおり、理解が難しい部分に関してはできるだけ孫引きしながら読み進めるといった具合でした。

 

 しかしながら、このようにして読み進めていくと“こんなことも知らなかったのか”とハタと気づかされ、日々の診療を思い返しヒヤッとしたり恥ずかしくなるような感覚が生じました。同時にこれは、日頃業務として医療安全に携わっている方のみではなく、みんながそのシステムを理解し、協力し、実践していくべきことなのだなと感じました。

 

 こう言ってしまうとなんとも難解な分野なのではないかと思われてしまうかもしれませんが、テキストは構成にも配慮してあり、総論・各論に分かれ、医療安全にかかわる事項を系統的に簡潔にわかりやすく書かれており、受講前に予習として一読しても十分勉強になったと思います。

 

  実際の講習につきましては、さらに内容は充実しており、机上では理解し難いワークショップについては演習を通して体で覚えることができ、他施設・他職種の方々とコミュニケーションをとることによって、より広い視野で新たな考えに気づかされました。

 

 実践に即した新たな項目も追加されており、認知心理学や認知工学から見た医療安全については、今後積極的に病院に取り入れていくべき分野であり、ヒューマンエラーの起きにくい環境づくりも必要なのだなと大変勉強になりました。また、医療安全文化の醸成や医師法21条の解釈についてなど書き挙げればきりがありません。

 

 講習後は、時間の許す限り質問にも対応していただき、日ごろ疑問に思っていることや困っていることを相談できるといった環境でした。

 

 全体を通しまして私の感想としましては、まず、今後さらにAIシステム・SNS等を通じて社会のネットワークが発展していくと“個人”の意思・権利が社会的にも法的にもより重要視されていくと思われ、「医療安全学」は診療科を問わずすべての医療従事者が患者さんのみならず自身も守るという意味でも共通して持っていかなければならない知識であり、そういった意味で先輩のお言葉をお借りすると「すべての医療従事者は医療安全実務者でなければならない」のだと思います。 

 

 次に、他職種で構成されたグループで話し合うことは視点を変えて考えることができ、臆せずなんでも話し合える環境であればとても有効な話し合いとなります。

 

 そして、何より「医療安全学」は決して点と点を結ぶ単純な「まちがい探し」ではなく、事故に学び安全を育てるという、複雑で思っていた以上に奥深く、分野は多岐にわたり、理解するととても楽しいということです。

 

 

*本文中のイメージ(2019年度開催の実風景および医療安全管理実務者標準テキスト)は当学会が挿入いたしました。

日本臨床医学リスクマネジメント学会 Japan Society of Risk Management for Clinical Medicine

 医療安全管理者養成講習会を受講するにあたり、医療安全管理実務者標準テキストに目を通しますと、まず目次の時点でその多様性に圧倒されました。

  実際の講習につきましては、さらに内容は充実しており、机上では理解し難いワークショップについては演習を通して体で覚えることができ、他施設・他職種の方々とコミュニケーションをとることによって、より広い視野で新たな考えに気づかされました。

 全体を通しまして私の感想としましては、まず、今後さらにAIシステム・SNS等を通じて社会のネットワークが発展していくと“個人”の意思・権利が社会的にも法的にもより重要視されていくと思われ、「医療安全学」は診療科を問わずすべての医療従事者が患者さんのみならず自身も守るという意味でも共通して持っていかなければならない知識であり、そういった意味で先輩のお言葉をお借りすると「すべての医療従事者は医療安全実務者でなければならない」のだと思います。 

日本臨床医学リスクマネジメント学会 Japan Society of Risk Management for Clinical Medicine